専門性の高い資格について

私たちにとって身近な病の一つに糖尿病があります。
糖尿病は慢性疾患なので、一度発症すると生涯にわたって長期的に治療を行わなければなりません。
そんな糖尿病の治療で大切なのは、自己管理と医療機関による手厚いサポートであり、患者さんにとっては専門知識を持った看護師は欠かせない存在になります。

看護師の資格の中には、糖尿病看認定看護師というものがあり、これはは2002年から認定が始まった資格です。
慢性糖尿病患者の心身の状態や症状の変化に対応するため、適切なケアや支援の仕方を学んだ看護師の証明になり、この認定資格を持っている看護師は糖尿病専門外来では引く手あまたです。
また、患者さんにとっても、この上なく頼りになる存在だと言えるでしょう。

糖尿病認定看護師は、医師の指導のもと、通院している患者に治療のアドバイスをしたり、インスリン注射を行ったりするほか、入院している患者には、退院のサポートをしたり、適切な自宅療養をするための指導を行います。
また、糖尿病の治療は長期にわたるため、患者の生活環境や食生活を管理し、治療の辛さを支える役目も担います。
さらに、糖尿病治療の専門知識を院内外の医療スタッフに広めたり、治療だけでなく予防や啓発に努めることも仕事に含まれるので、糖尿病の治療において頼れる存在だと言えるでしょう。

ちなみに、糖尿病認定看護師になるには、日本看護協会が指定する機関にて、認定看護師に必要な基礎知識や専門知識を習得するほか、演習や実習のカリキュラムを修了した上で、試験に合格しなければなりません。
看護師、保健師、助産師のいずれかの免許を持っていることと、実務経験が5年以上あり、なおかつ3年以上は糖尿病看護分野の実務であることが受講の条件となっており、資格取得は容易ではありません。